首相「育休3歳まで」経済界に要請 疑問あり。

こんにちは。
若竹煮を作って、何日か食べるつもりが、
美味しすぎて全部食べてしまった、
東京港区の社会保険労務士 下中理栄子です。

 

最近、安部首相が、テレビのニュースショーとか
頻繁に出ていますね。
「私のように復活できる社会を」
まあある意味、説得力あるのでしょう。

また新たなニュースで、
経済界に育児休業3年を要請、とありました。
法律で決めるわけではなく、
休業期間中の生活支援について企業努力を求める形、
とのこと。

私の率直な感想としては、
「またそんなことかよっ。」

同時に女性の雇用拡大も促す、ということですが、
3年休んで復帰だと、
今でもなかなか大変だし、
それでもまだ、社会保険や雇用保険の制度があってこそ。
また一からやり直すぐらいの覚悟も必要になってきますし、
元の職場や地位というのはとても保証できないと思います。

確かに、小さい時は子供さんと一緒に居たいと思うでしょうし、
それが理想かもしれません。
しかし「働きたい女」の選択は、そこなんでしょうか?

と、子供いない私がいうのは説得力がないかもしれませんし、
どちらかといえば、
「子供が熱を出した」と休む方には
「ええ~っ」と思ってたタイプです。(笑)
(でも最近では、男性でも、同じ理由で休みますので、
価値観も変わっていますけど)

が、
世の中には、働いている女性は多くいます。
もちろん、一度辞めて復活(笑)された方も多いですが、
この育児休業の考え方(しかも企業努力・・・)は、
会社員としてそこに復帰したいさせたいのなら、
子供を預けたり面倒みたり、というような、
体制を作る方がいいのではないでしょうか。

ものすごく極端な例を出しますが、

ある共働きの夫婦がいるとします。
子供が産まれて、常にお世話の必要な障害があるとしたら・・・
日本だと、夫婦どちらか(大抵は女性)が、
仕事を辞めてお世話をしますね。

これがもしもスウェーデンだったら、
夫婦はもちろん仕事を辞めません。
子供さんには、別にお世話する人ができます(仕事として)。
この夫婦は、もしかしたら、
他の家庭の子供さんをお世話する仕事をしているかもしれません。
子供さんが大きくなったら、親元を離れます。
お世話する人は親ではありません(仕事として)。

日本だと、ここで働いている人は1人ですが、
スウェーデンでは3人の働いている人がいます。

育児休業制度は素晴らしいと思いますし、
支援する制度もどんどんできてきました。

しかし、そこには、
代替要員を確保するための制度があったり、
それは、休業している人を復帰させるがために、
期間限定の働き手を作っている制度でもあります。

雇用を生み出す、ということは、
一つの面だけで考えていてはダメだと思いますし、
もちろん休業する人も、しばらく仕事を離れる人もいる、
でも、様々な条件がクリアできれば、
働きたいと思っている方はいると思います。
将来的にもキャリアを積んでいくのも選択肢でしょう。

ま、要するに、
3年の育児休業は、いろいろな意味で現実的ではないと思います。
可能な企業はされたらいいと思います。

ちょっと中途半端ですが、止まらなくなるので・・・
このあたりにしておきます。
どちらかというと、
私は一段落されたそこそこの年齢の女性の活用おすすめです。

ではではまた~。

 

アロドラ人事労務サポートオフィス 下中 理栄子