No.20 「労働基準法違反(割増賃金不払い)」容疑で書類送検へ【ニュース】 [2012.05.30]

こんにちは。下中です。
本日の「ひばり人事労務コラム」です。

 

本日は、昨日のニュースで流れました、
飲食チェーンの「残業未払い」問題からお伝えします。

 

以下、毎日新聞(5月29日)の記事からの引用です。

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和食チェーン「がんこフードサービス」(本社・大阪市淀川区)が
店の従業員に残業手当や深夜労働の割増賃金を支払っていなかった問題で、
未払い分の総額が過去2年間で計約5億円に上ることがわかった。

大阪労働局は29日にも、労働基準法違反(割増賃金不払い)容疑で
同社と志賀茂社長ら幹部を書類送検する。

関係者によると、 労基法では残業手当や午後10時以降の賃金は
通常賃金から25%割り増しして支払わなければならないとされているが、
約3500人の全従業員のうち正社員だけで約600人について未払いがあり、
現在、支払いを進めているという。

同労働局は内部通報に基づいて昨年12月、
大阪府岸和田市の「岸和田五風荘店」や本社などを捜索し、
未払いの全容を調べていた。

同社は近畿を中心に92店舗を展開しており、
昨年7月期の売上高は約215億円。
小嶋淳司会長は大阪商工会議所の副会頭を務めている。

同社人事部は「捜査中のため現時点ではお答えできない」としている。

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今回の捜査は、内部通報によるもののようです。

一人一人の残業時間・残業代は、
過酷労働と言うほどのものではないようです。
しかしながら、今回の件は、店舗数・従業員数も多いため、
2年の遡りを受け(賃金の請求の時効が2年間とされているため)、
未払いの金額が5億円という大きい金額になっています。

 

その金額の大きさも大変ですが、
今回は、「労働基準法違反」での「書類送検」ということになりました。
「労働基準法違反」は、逮捕、送検もあり得るのです。

労働時間・未払い残業の問題は、意図的な違反もありますが、
法律を詳しく知らなかったり、勘違いしていることにより、
いつの間にか違反していることも多くあります。

 

これを機会に、労働時間や残業など、チェックされてはいかがでしょうか。
制度と運用の両面から、ご提案いたします。

 

本日も、「ひばり人事労務コラム」
お読みいただきありがとうございました。