No.37 ハローワーク職員、情報漏えいで逮捕(その教訓)【ニュース】 [2012.06.16]

こんにちは。下中です。
本日の「ひばり人事労務コラム」です。
本日は、ニュースからの考察です。
今月初め、ハローワークの職員が、
雇用保険の情報を漏えいしたということで、
国家公務員法違反の疑いで警察に逮捕されました。

また、受け取った側の情報会社の社員も逮捕されました。

そして、それを受け、厚生労働省の対策が発表されました。
このニュースから、何を考えればよいでしょうか。
どの部門に限らず、
「就業規則」等に、情報の取り扱いについて定め、
退職後であっても漏えいしてはならない旨を記載します。
入社時および退職時には、
個別に「秘密保持誓約書」等を取得しましょう。

今は「情報」の時代で、
どんな部門で働こうと、「守秘義務」はありますが、
人事部門の従業員は、特に、
「守秘義務」ということに気を使います。

今回の事件のように、外部に漏えいするということは、
めったにあることではありませんが、
人事部門が気にするのは、
内部(同僚)へも秘密を守る必要があるということです。
で、飲み会に行っても、
他の従業員は、情報を得ようとカマをかけてきたりします。

人事担当者は孤独になりがちなので、
ストレスからのメンタルヘルス不調にも、
気を配る必要があります。
直接の関係はないかもしれませんが、
「他山の石」としましょう。
ニュースを抜粋しておきます。

本日も、「ひばり人事労務コラム」
お読みいただきありがとうございました。

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「職歴情報漏えい:1000件超か 数年にわたり、やり取り」

毎日新聞 2012年6月3日

横浜市中区の横浜公共職業安定所(ハローワーク横浜)の
職歴情報漏えい事件で、
国家公務員法違反(守秘義務違反)の疑いで
愛知県警に逮捕された非常勤職員のN容疑者(47)が、
これまでに1000件以上の情報を部外者に不正に漏らしていた疑い
のあることが県警への取材でわかった。
西沢容疑者は全国の雇用保険の被保険者のデータに自由にアクセスでき、
九州や南関東など全国の被保険者の情報が外部に流出したとみられる。
捜査関係者によるとN容疑者は11年1月以降、
全国の被保険者約4万8000人の情報にアクセスした記録が残っており、
ほかの職員よりアクセス数が多く
漏えいは少なくとも1000件以上あるとみて捜査している。
調べでは、同法違反容疑で逮捕された調査会社役員、F容疑者(51)は、
複数の調査会社の依頼を受け、
N容疑者に情報提供を依頼し職歴情報を不正取得。
2人は数年にわたって情報をやり取りしていた可能性があるという。
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「ハローワーク情報漏えい 対策強化」

NHK WEB 2012年6月13日

横浜市のハローワークの相談員が
雇用保険に加入している人の個人情報を外部に漏らしたとして
逮捕された事件を受けて、
厚生労働省はハローワークの職員が閲覧した個人情報の内容を
毎日、上司に報告させるなど情報の
漏えいを防ぐための対策を強化することになりました。
横浜市にある「ハローワーク横浜」の47歳の相談員の女は、
雇用保険に加入している人の職歴などの個人情報
を調査会社に漏らしたとして、
今月1日国家公務員法違反の疑いで警察に逮捕されました。

この事件を受けて、
個人情報の漏えいを防ぐための対策を検討していた厚生労働省は
新たな対策をまとめ、12日、全国の労働局に通知しました。
それによりますと、個人情報にアクセスする権限を、
窓口で対応する支援員など特定の業務に当たる職員に制限するほか、
職員が個人情報を閲覧した場合、
その内容や件数を毎日、上司に報告するとしています。
さらに、個人情報を閲覧した理由について調べる
「抜き打ち検査」も定期的に実施するとしています。
厚生労働省は「個人情報の適正な取り扱いを徹底し、
綱紀粛正を図りたい」と話しています。
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※このページでは、容疑者の実名を控えさせていただきました。