No.50 労働条件の原則 [2012.07.03]

こんにちは。下中です。
本日の「ひばり人事労務コラム」です。
労働基準法から、ピックアップしてお話します。
本日は、労働条件等についてお話していきます。

労働基準法第1条は、労働条件の原則です。

(労働条件の原則)
第一条  労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を
充たすべきものでなければならない。
2  この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、
労働関係の当事者は、
この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、
その向上を図るように努めなければならない。
人たるに値する生活とは、生存権を侵さない最低限度の生活をいいます。

経済情勢の悪化、企業の経営状況の悪化を理由として、
労働条件のダウンを求めたり、話し合ったりすることを
禁止しているわけではありません。

労働基準法第13条は、労働契約の内容についてです。

(この法律違反の契約)
第十三条  この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、
その部分については無効とする。
この場合において、無効となつた部分は、この法律で定める基準による。
基準に達しない労働条件を定めた労働契約は、
全部が無効になるのではなく、
基準に達しない部分のみ無効になります。

同様な考え方で、
就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、
その部分については無効になり、
無効となった部分は、就業規則で定める基準によります。
労働契約、就業規則、労働協約(使用者等と労働組合が締結した協定)
の関係は、
労働契約<就業規則<労働協約となります。

もちろん、労働契約、就業規則、労働協約のいずれも
労働基準法に違反することはできません。

本日も、「ひばり人事労務コラム」
お読みいただきありがとうございました。

なお、明日より水曜日は、
当面コラムをお休みさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。