明石歩道橋事故 終止符か。元副署長免訴。

こんにちは。
夕食が遅くなりそうだと、
スーパーのプリンアラモードをつい買って食べてしまう・・・
東京港区の社会保険労務士 下中理栄子です。

 

今日も事故の話になり恐縮です。

2001年7月、兵庫県明石市の花火大会で起こった歩道橋事故で、
強制起訴された明石署元副署長に「免訴」を言い渡した、
というニュースがありました。
(神戸地裁)

内容については、多岐に渡ってしまうので涙を飲んで割愛し・・・
ちょっとだけ近い、私の体験談を書いてみたいと思います。

この歩道橋事故の話を聞いた時、
その状況というのが想像できました。

京都に住んでいた時のこと、
京都には「祇園祭」という、皆さんご存知の行事がありますが、
「祇園祭」という名の付くお祭りは全国にあるそうで、
ある年、その中のいくつかが、京都は祇園に集まる、
というイベントがありました。

夕方だったのですが、
八坂神社方向に「四条大橋」のガードレール内を渡っていましたが、
(歩行者天国で、道の中心も人がいっぱいでした)
とても人が多いな~、と思っていると、
なんだかどんどん人が増えていつの間にか身動きできない、
どころか周囲からどんどん押されて押しつぶされそうな状態に・・・

悲鳴や怒号が飛び交っているのですが、
橋の外からはそんな混雑になっているとは気付かれず、
両方からどんどんどんどん人が入ってきます。

幸い、道の真ん中の方から手を引っ張ってくれる方があって、
ガードレールを乗り越えて、
なんとか空間のある状態に抜けられました。
その頃にはおそらく、通行に制限がかかって、
少しマシになっていたのだと思います。

いつもの「祇園祭」では、
多くの人が集まりますが、これほどの集中はありません。
「祇園祭」の人出は、
東西約3Kmほどの間に分散されるからと考えられます。
この全国から祇園祭が集まったイベントは、
祇園のほんの狭い一角(おそらく300m程度)で行われ、
人出が集中したのだろうと考えられます。

完全に、予想していなかった不手際だと思われますし、
予想しておいてほしかったです。
ほんとうに怖かったのです。

明石の歩道橋の事故では、
写真や映像を見る限り、
どこにも逃げるところがありませんでした。
あのガードレール内の混雑混乱を大きく通り越し、
死者11名、重軽傷者247名という大惨事となったわけです。

この明石の歩道橋事故では、
いろいろな不備が指摘されましたが、
警察の対応や警備計画の問題点が明らかになりました。
責任逃れの発言までありました。
実際には、この責任逃れのために、
混乱の「原因」と指摘した人々が、
惨事の通報、歩道橋への群衆流入の阻止、救急の要請、
に尽くしたとも言われています。

本当に悔しい、残念な事件です。

ここから考えることは、
やはり、準備や計画が大切だということです。
各方面にアンテナを張り、仮説を立て、
シュミレーションや最悪の事態への対応を考えなければなりません。
リスクマネジメントとも言えるでしょう。

誰もがわかるようにしておくこと、
ルールやマニュアルも大事だと思います。

会社の中では、こんな無責任な管理者にならないよう、
十分に考える必要があります。
会社には「安全配慮義務」があります。
あらゆる想定も行って、
従業員も、自身が安全に配慮することが当然と思うように、
ともに活動していくように願うばかりです。

ではではまた~。

 

アロドラ人事労務サポートオフィス 下中 理栄子