監督のパワハラだけではなかった・・・柔道女子の告発。

こんにちは。
あるCMを初めて見て、
「え、犬のお父さんが人間に戻れたの?」
と、真剣に思ってしまった、
東京港区の社会保険労務士 下中理栄子です。
SBではなくB・・SのCMでした。^^ゞ

 

思い切り話は変わって。
先日から(私の)俎上に乗っている、
柔道女子選手の、
監督によるパワーハラスメント(パワハラ)問題について。

柔道の女子選手が連名で、
監督の暴力、言葉の暴力などを、
全日本柔道連盟(全柔連)に訴え、
ダメだったので更にJOCに訴えた、というもので、
厳しい練習ならおそらく当たり前に行っているであろう、
柔道の選手たちが訴えるのは・・・
よほどのことだったのだろうと思いました。

最初に聞いた時には、既に、
監督に対しては注意等あったものの、
(しかも2回目らしい)
全柔連は、監督を任に留めたという報道で、
この時点で、監督は辞めることになるだろうな、
という予想はしていましたし、
その後やはり辞任(進退伺→認められる)となりました。

が、そのまた後に、
女子選手たちの弁護士の記者会見が開かれ、
(弁護士については突っ込みません)

「ひとり前監督の責任という形をもって、
今回の問題解決が図られることは、
決して私たちの真意ではありません。」

という、組織・体制への告発も含む文書が公表され、
経緯や思いが伝えられました。

そして、文書中で「前強化委員会委員長」とされた氏が、
辞任となりました。
ちょっと・・・
「私の監督不行届でお騒がせ・・・」
って、違うやろ~、と一人テレビ見ながら突っ込みましたが・・・。

まだまだ改革にはほど遠い感じがします。

彼女達はスポーツで、
世界にも行くようなすごい人たちだと思いますが、
難しいのは、実際「アマチュア」だということです。
組織に選ばれて、組織や上に逆らえば、
強化選手や代表選手からはずされるかもしれない、
と思って、かなりの期間、我慢してきたのでしょう。
オリンピックはプロも入ってきて変わってきていますが、
競技によってかなり違うようですね。

プロというわけではありませんが、
オリンピックでの、
水泳の選手たちと、柔道の選手たちの・・・
雰囲気をつい較べてしまいました。
その違いは明らかです。
見ていて、確かに組織に問題がありそう、と思えました。

そして、プロとの契約ではない組織・・・
会社組織でも同様の問題が考えられます。
(仕事をする上では従業員も当然プロですが、契約という意味で)

実際のところ、
トップのパワーハラスメント(パワハラ)というのはあります。
が、そこは、もう「合う合わない」の問題で、
合わなければ、合わせるか辞めるかしかありません。
(もちろん、そんな問題のない「いい社長」でいてください。
⇒単なる優しいとか甘いという意味ではありませんよ。^^)

問題なのは、やはり管理職クラスによるものでしょう。
今回のケースでいえば、
課長や部長&
言葉はあまりよくないですが「雇われ社長」でしょうか。
「雇われ社長」でありながら悪の権力を行使するなんて・・・
私的には言語道断、あってはならないと思います。
(ちょっと表現が悪くてごめんなさい。しかももっと下かな。)
そして課長や部長クラスが、
上から圧力があったことを下にぶつけてしまった感じ。

その組織、団体、もちろん会社も、
その目的・理念・ビジョン・・・それはなんでしょうか?
柔道の彼らで言えば、なんのために指導するのか、
どこか途中から、目的が変わってしまったのでしょうね。
彼らが自分のことしか考えず、保身にも走り、
というところでしょうか。

トップが、会社の理念、思いを伝えることが、
やはり大切なのだと思います。

その上でルールを作る、運用をチェックする機能がある・・・

会社であっても他の組織であっても、
人が集まったら、
どんなチームであっても、何かしら問題も起こりますが、
向かう先を決め、進んで行きたいですね。
特に創業期、小さい会社では社長のリーダーシップと
右腕左腕の育成や教育が重要です。

なお、パワーハラスメント(パワハラ)の禁止は、
就業規則にももちろん規定します。
「職権などの立場を利用して業務上の適切な範囲を超えて、
他の、個々の従業員の人格を無視した言動や強要—」
を禁止します。
また、相談窓口を設け、
受けた人だけでなく目撃した人も相談できるようにし、
相談を受けた人(部署等)は、機密事項として扱う、
ということも規定し、実施するようにしましょう。
(セクシャルハラスメント(セクハラ)も同様に相談窓口を設置)

ある海外の柔道選手へのインタビューを
ニュースでやっていましたが、
もしもこのような暴力・暴言などを受けたら、
「公的機関に訴える」と言っていました。
それ以前に、こんなパワハラは考えられない、
ということも言っていました。
日本の柔道界はやはり、閉鎖的な感じがしますね。
そういえば、大相撲でも同じようなことがありましたね。
しかしあちらは本来プロスポーツなので、
少々毛色が違う・・・はずなのですが。

まだまだ言い足りない感もありますが、
この辺にしておきます。

ではではまた~。

 

アロドラ人事労務サポートオフィス 下中 理栄子