No.99 キャリアアップ助成金が発表になりました。 [2013.05.24]

こんにちは。
東京港区の社会保険労務士、下中です。
本日も「ひばり人事労務コラム」
おいでいただきありがとうございます。

本日は、「キャリアアップ助成金」についてお伝えします。

「均衡待遇・正社員化推進奨励金」がこの3月で終了し、
新しく「キャリアアップ助成金」に整理統合されるとしていましたが、
このたびようやく予算が通り、
いくつかの助成金が統合整理され、
正式に発表になりました。
本助成金は、
厚生労働省が非正規雇用問題に対する取り組みの一環として、
契約社員などの企業内でのキャリアアップを支援する事業主に対し、
包括的な助成支援を行うものです。

3月に終了した「派遣労働者雇用安定化特別奨励金」も、
この助成金に組み込まれた形になります。
(内容は少し違いますのでご注意ください。)
「キャリアアップ助成金」には、以下の6種類があります。
【1.正規雇用・無期雇用転換】

[有期契約労働者を正規雇用または無期雇用にした場合]
正規雇用:1人あたり40万円(30万円)
無期雇用:1人あたり20万円(15万円)

[無期雇用労働者を正規雇用し基本給を5%以上増額した場合]
1人当たり20万円(15万円)
【2.人材育成】

[有期雇用労働者などに対してOJTまたは一般職業訓練(Off-JT)を行った場合]
OJT1人あたり :賃金助成 1時間あたり700円(700円)
Off-JT1人あたり:賃金助成 1時間あたり800円(500円)
および経費助成 上限20万円(15万円)
【3.処遇改善】

[有期雇用労働者などの基本給の賃金テーブルを作成し3%以上増額した場合]
1人あたり1万円(0.75万円)
【4.健康管理】

[有期雇用労働者などを対象とした健康診断制度を規定し4人以上実施した場合]
1事業所あたり40万円(30万円)
【5.短時間正社員】

[短時間正社員への移行制度を規定し、
有期契約労働者またはフルタイム正社員から短時間正社員に
移行・新規雇入をした場合]
1人あたり20万円(15万円)
【6.パート労働 時間拡大】
[週所定労働時間25時間未満を30時間以上に拡大した場合]

1人あたり10万円(7.5万円)
※( )額は大企業の額(短時間正社員制度は大規模事業主)
※【2.人材育成】は、重点分野等
(健康、環境、情報通信業、医療福祉、農林漁業等)の事業主が
実施する人材育成については、
「非正規雇用労働者育成支援奨励金(日本再生人材育成支援事業)」
により、より手厚い支援策があります。
≪受給までの流れ≫
1.キャリアアップ計画を作成して、
労働局・ハローワークに提出。承認を受けます。
2.人材育成の訓練計画を作成します。
※ジョブカードセンターで訓練計画の作成支援が受けられます。
3.訓練計画を労働局・ハローワークに提出して確認を受けます。
4.訓練を実施します。
労働局・ハローワークが実施状況の確認を行います。
※ジョブカードセンターで訓練実施に関する相談・援助が受けられます。
5.支給申請。労働局・ハローワークが支給審査・支給決定をします。
人材育成以外(処遇改善や健康診断など)は
キャリアアップ計画の提出後に実施して、その後支給申請を行います。
【注意点】
本助成金の活用には、「キャリアアップ管理者の配置」
「キャリアアップ計画の作成・認定」が必要です。
また、活用する助成内容により支給要件が異なります。

キャリアアップ助成金に対してのご質問、ご相談は、
お気軽に当オフィスまでお寄せください。
本日も、「ひばり人事労務コラム」
お読みいただきありがとうございました。